名所絵(めいしょえ)の絵画買取なら高額査定の可能性!SATEeee絵画買取へ
1.名所絵作品を売りたいお客様へ
名所絵は、太平の世となった江戸時代に誕生した各地の名所を描き流行したものです。それまで美人画や役者絵が中心だった浮世絵の中で、西洋の遠近法や顔料が取り入れられて、発展していきました。現在では国内外の美術館や博物館に収蔵されるなど高く評価され、査定時に高額な金額を提示される可能性があります。
このページの目次
2.名所絵についての解説
名所絵とは、景勝地などの風景を描いた絵で、江戸時代には浮世絵の画題としてよく使われました。西洋から伝わった遠近法を取り入れ、精密な彫りやぼかしの技術の発展に伴い、複雑な建物や山河、海などの広大な風景や自然を描写しています。錦絵の多色刷りや、化学顔料「ベロ藍」による発色のよい紺青色で海や川、空などの深い色合いも表現しました。
3.名所絵についての歴史
江戸時代には庶民も経済力をつけ、享保年間(1716年~36年)頃から旅行が盛んとなり、各地に名所が誕生しました。都市も発展し観光スポットが生まれると口伝えに人から人へと広まり、名所を紹介する名所記や道中案内記、地誌、紀行文などが出版されます。享保年間末期には、浮世絵のテーマに風景が取り上げられるようになり、後に西洋から伝わった遠近法やベロ藍により広大な風景画へと発展を遂げました。巧みな画面構成や遠近の対比などによって描かれた名所絵は国内外で高い人気を誇っています。
4.名所絵作品の特徴について
名所絵は世界的にも有名な作品が数多くあります。ヨーロッパの印象派の画家たちにも影響を与え、歌川広重の『名所江戸百景』は後にゴッホが模写したことでも有名です。広重の『東海道五十三次』や葛飾北斎の『富嶽三十六景』などのシリーズものや、花の名所や日本橋など都市の名所も描かれ、和紙にあざやかな色彩で摺られた数々の作品が当時の日本を伝えています。
5.名所絵作品の買取査定ポイント
名所絵は、線がシャープでぼかしなどが多用されている初摺りや初期の作品が際立って美しいことが多く、重要な査定ポイントになります。また江戸時代などとても古い時代に制作されたものも多く、保存状態のよいものほど高値の査定が期待できます。
代表的な査定ポイント- 初摺りや初期の作品か
- 作品の保存状態はよいか
- 真作の作品か
- 有名な絵師による作品か
- 有名な画題の作品か
6.代表的な名所絵作家の買取相場価格について
名所絵は作品の摺りの状態や、保存状態、画題などによってその価格帯は幅広く、数千円のものから数百万円のものまで存在します。同じ作品でも初摺りや初期の版画作品であれば線やぼかしなどが美しく表現されるため、より査定額は高くなる傾向にあります。また絵師が著名であるか、評価の高いシリーズの作品であればより高額な査定の可能性があります。
歌川 広重 作 『名所江戸百景 大はしあたけの夕立』
歌川広重の名所絵は、かなりの数がオークションに出品されており、数十万円のものから数百万円の落札まで価格の幅は広い傾向にあります。その中で『名所江戸百景 大はしあたけの夕立』という版画作品がオークションで10,500,000円もの高価格で落札されました。サイズは縦36.0cm×横24.3cmで、オークション主催者側の落札予想価格は3,000,000円から5,000,000円とのことですが遙かに上回り、初摺りのものや真作保証の作品は高額な落札価格になることがあります。
鏑木 清方 作 『隅田川名所 梅若塚』
風俗画や美人画で明治時代から昭和にかけて活躍した鏑木清方は、オークションで人物画が数十万円から数百万円で落札されています。その中で『隅田川名所 梅若塚』という作品が8,600,000円の高い価格で落札されました。サイズは縦79.4cm×横56.6cmの日本画作品です。鏑木清方の作品には名所絵の数が少ないようで、真贋保証されたものであれば数百万円の高額が期待されます。
葛飾 北斎 作 『甲州三島越「冨嶽三十六景」より』
『富嶽三十六景』や『北斎漫画』などで世界的にも著名な葛飾北斎の浮世絵は、オークションで取引数が非常に多い傾向にあります。『富嶽三十六景』のうち、『甲州三島越』という作品がオークションで取引された際には、1,350,000円もの高い価格で落札されました。サイズが縦26.2cm×横38.3cmの版画作品です。北斎の場合は数百万円の落札も多く、真作や人気の画題の場合は数千万円ほどの高額になることもあります。
7.名所絵作品の買取についてのまとめ
浮世絵の名所絵は、ロンドンの大英博物館をはじめとする国内外の美術館などに収蔵され、世界的にも非常に人気が高く、多くの人々を魅了しています。初摺りの作品や保存状態のよい作品であれば数万円から数千万円の高額査定の可能性があります。お手元の名所絵を確認していただき、一度査定されてみてはいかがでしょうか。
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