銅版画(どうはんが)の絵画買取なら高額査定の可能性!SATEeee絵画買取へ

1.銅版画作品を売りたいお客様へ

ルネサンス期以降の印刷技術の発展の中で、銅版画は多様な製版技法が開発され、絵画の分野でも活用されて優れた作品が制作されてきました。歴史的な美術作品に加え、数々の著名な作家による限定数の銅版画が国内外の美術館や博物館に収蔵されるなど高い評価を得ており、査定時に高額な金額を提示される可能性があります。

このページの目次

2.銅版画についての解説

銅版画とは、版の材料に銅板を使い、銅板に凹部を作ってその凹部にインクを詰めて紙などに刷って表現する版画です。主に2通りの製版方法があります。直接法は、道具で銅板に溝を彫るエングレービングや、引っかいて図柄を作るドライポイントがよく用いられ、銅板に点や線を無数に刻んで削り、平面を作って削らなかった部分を印刷するメゾチントもあります。間接法では、防食剤でコーティングした銅板を酸などの液で腐蝕して製版するエッチングが主な方法です。このように製版された銅版全体にインクを乗せてから余分なインクを拭き取り、凹部にインクを残して紙を重ねて圧力をかければ、凹部のインクが紙に転写されて銅版画作品が作られます。

3.銅版画についての歴史

銅版画は、1400年半ば以降からヨーロッパで作られるようになり、1500年頃には主流が木版画から銅版画に移ります。文字の印刷だけでなく、絵画としても版画が扱われるようになり、複数の作品を印刷できることから貴族だけでなく一般人の収集の対象となりました。画家のルーベンスが作品として銅版画を作り、広めたこともあります。1600年代になるとエッチングやメゾチントの技法が使われるようになり、画家のレンブラントはエッチングで300点を超える作品を制作しました。銅版画は出版業と結びついて発展し、技法も多様化します。20世紀以降は美術の領域で数々の作品が作られました。

4.銅版画作品の特徴について

銅版画はヨーロッパにおける印刷技術の発展に大きく貢献しました。さまざまな技法で版が作られるため多彩な表現が可能で、現在に至るまで版画家のみでなく、数多くの画家たちによる繊細で多様な作品が制作されています。作家自身が制作したオリジナルの銅版画には、多くの場合作品の限定数を表示したエディション番号やサインがあり、限定数を刷り終わった版は原版を廃盤し、作品を管理しています。刷られる部数は作家や作品によって異なります。

5.銅版画作品の買取査定ポイント

銅版画は、エディション番号があるかが重要な査定ポイントになります。エディション番号が付けられた限定数の版画は希少価値があります。また人気のある作家のオリジナル版画でサインがあり、保存状態よいものほど高値の査定が期待できます。

代表的な査定ポイント
  • エディション番号はあるか
  • 有名な作家による作品か
  • 作家のサインがある真作か
  • 作品の保存状態はよいか

6.代表的な銅版画作家の買取相場価格について

銅版画は作品の刷りの状態や、保存状態、印刷数などによってその価格帯は幅広く、数千円のものから数百万円のものまで存在します。作家のオリジナルで人気のある版画作品であればより査定額は高くなる傾向にあります。また作家が著名であるか、評価の高い作品であればより高額な査定も期待できるでしょう。

パブロ・ピカソ(Pablo Picasso) 作 『オノレ・ド・バルザック「知られざる傑作」挿絵版画集』

巨匠ピカソの銅版画作品は多数オークションに出品されています。その中でバルザックの小説『知られざる傑作』の挿絵版画集がオークションで2,700,000円の価格で落札されました。各画面のサイズが縦21.6cm×横30.2cmで、限定305部のエッチング作品です。一点ものの真作絵画作品であれば数千万円から数億円の価格となり、オリジナル版画作品の場合は数百万円の落札価格になることが多いようです。

浜口 陽三 作 『19と1つのさくらんぼ』

カラーメゾチント技法を確立させた版画家浜口陽三の作品はオークションに多数出品されており、数万円から数百万円の落札まで価格の幅が広い傾向にあります。その中で『19と1つのさくらんぼ』という作品がオークションで2,200,000円の高い価格で落札されました。サイズが縦50.0cm×横66.5cmで、限定50部の額装されたメゾチント作品です。オークション主催者側の落札予想価格は1,000,000円から1,500,000円とのことで予想をかなり上回りました。真贋不明のものでも数十万円の落札価格になることが多いようです。

長谷川 潔 作 『小鳥と胡蝶』

メゾチント技法を現代に復活させた版画家の長谷川潔の作品は、オークションでは比較的数が少ない傾向にあります。その中で『小鳥と胡蝶』という作品がオークションで取引された際には、940,000円で落札されました。サイズが縦29.4cm×横37.3cmで、限定70部の額装されたメゾチント作品です。長谷川潔の作品は数万円から数十万円での落札されることがあります。

7.銅版画作品の買取についてのまとめ

多くの著名な作家が銅版画を制作して世界的にも人気が高くなっています。一点ものの作品やエディション番号の付いた作品、保存状態のよい有名な作家の作品であれば数万円から数千万円の高額査定の可能性があります。お手元の銅版画を確認していただき、価値をお調べになられてみてはいかがでしょうか。

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