役者絵(やくしゃえ)の絵画買取なら高額査定の可能性!SATEeee絵画買取へ

1.役者絵作品を売りたいお客様へ

役者絵は歌舞伎役者の舞踊や演技の姿、日常の様子などを描いた絵画で、現代のブロマイドのような扱いでした。東洲斎写楽の『三代目大谷鬼次の奴江戸兵衛』のような名作も数多く生まれ、東京国立博物館をはじめとする国内外の美術館に収蔵されるなど高く評価されていることから、高額な査定金額になる場合があります。

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2.役者絵についての解説

江戸時代、歌舞伎は人々にとって最大の娯楽のひとつでした。江戸や大坂、京都などの大都市で歌舞伎の一座が興行し、芝居絵の版画でポスターを作り、上演日程や解説入りプログラムを出版しました。人気の役者を描いた浮世絵版画が役者絵です。役を演じる姿だけでなく、役者の楽屋や日常生活での姿など舞台裏も描かれ、大量に制作されて販売されました。

3.役者絵についての歴史

役者絵は江戸時代頃から制作されました。17世紀末から18世紀初頭にかけては鳥居清信が率いる鳥居派が活躍し、役者の一枚絵や芝居の情報を出版しました。鳥居派の絵師は役者の単身像や2、3人の決めポーズを描くスタイルを生みだしました。さらに東洲斎写楽は1794年5月から約10ヵ月の間のみ活躍し、歌舞伎役者の卓越した絵を140点以上出版した後、忽然と姿を消しました。写楽は役者の姿形や身振り、顔の輪郭などを意識的に誇張し、歪曲して表現することによって人物像に豊かな表情を生みだし、役者絵を一変させます。18世紀後半には勝川春章が率いる勝川派が活躍し、正面から描いた役者の絵と、楽屋裏の役者の姿を描きました。18世紀末頃から19世紀になると歌川豊国や歌川国定率いる歌川派が、役者の全身像や複雑な構図の舞台を描きました。

4.役者絵作品の特徴について

役者絵は、歌舞伎の宣伝ポスターや歌舞伎役者、舞台、プログラム、大道具や小道具、歌舞伎を楽しむ人々などを描いた浮世絵です。庶民の娯楽として演劇がもてはやされていたと同時に役者絵も人気を得ていました。歌舞伎役者の楽屋や街頭、家庭内での姿も描かれ、現在では歴史を知る上で貴重な資料としても取り扱われます。また、瓢箪足蚯蚓描(ひょうたんあしみみずがき)という役者絵の様式は、現代の歌舞伎の絵看板でも用いられ、脈々と受け継がれています。

5.役者絵作品の買取査定ポイント

役者絵は、人気のある絵師の作品や作品自体が有名か、線などが鮮明な初期に摺られた作品かなどが重要な査定ポイントになります。また江戸時代など古い時代に制作されて庶民の間で流行した浮世絵のため、保存状態のよいものほど高値の査定が期待できます。

代表的な査定ポイント
  • 初期に摺られた鮮明な作品か
  • 有名な絵師による作品か
  • 作品の保存状態はよいか
  • 真作の作品か
  • 有名な作品か

6.代表的な役者絵作家の買取相場価格について

役者絵は作品の摺りの状態や、保存状態などによってその価格帯は幅広く、数万円から数百万円で取引されています。同じ作品でも初摺りや初期の版画作品であれば線がはっきりと表現されて美しく、より査定額は高くなる傾向にあります。また絵師が著名であるか、評価の高い作品であればより高額な査定も期待できるでしょう。

歌川 豊国 作 『歌舞伎役者』

歌川派を率いた歌川豊国の役者絵は、オークションでは真贋不明なものが多く落札事例が少ない傾向にありますが、真作の場合は数十万円で落札されるようです。その中で侍と女形2人の歌舞伎役者を描いた作品が400,000円の価格で落札されました。サイズが39.0cm×26.0cmの作品です。初摺りや真作保証の作品は数十万円以上の落札価格になることがあります。

鳥居 清満 作 『役者絵 紅摺絵』

役者絵や美人画を得意とした鳥居清満の役者絵は、オークションで数万円の価格で落札されています。その中で紅摺絵の役者絵作品が120,000円で落札されました。サイズは31.7cm×14.5cmの浮世絵版画作品です。真贋不明の作品ですが、予想を超える落札価格でした。鳥居清満の作品は、真贋保証されたものであればさらに高額になる可能性があります。

東洲斎 写楽 作 『四代目岩井半四郎の乳人重の井』

希代の天才絵師、東洲斎写楽の役者絵は、オークションで数多く取引されています。『四代目岩井半四郎の乳人重の井』という浮世絵版画作品が取引された際には、7,000,000円の高い価格で落札されました。サイズが37.5cm×24.2cmで、太田蜀山人蔵印がある作品です。写楽の作品は人気が高く、3,000,000円以上で落札されることが多く、真作であればさらに高い価格も期待できるでしょう。

7.役者絵作品の買取についてのまとめ

浮世絵の役者絵は、国内外の美術館やコレクターが収集し、非常に人気が高くなっています。初摺りの作品や保存状態のよい作品、有名な絵師の作品であれば数万円から数百万円の高額査定の可能性があります。お手元の役者絵を確認していただき、一度査定されることをおすすめいたします。

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