吉田 初三郎(よしだ はつさぶろう)の作品を高価買取!絵画作家の査定ポイントを徹底解説!

1.吉田 初三郎の作品を売りたいお客様へ

吉田初三郎は、大正期から昭和期にかけて一世を風靡した鳥瞰図作家です。自由な発想で大胆なデフォルメを施した独自の作風は「初三郎式絵図」と呼ばれ、大変な人気を博しました。「大正(の)広重」とも称される画家の作品の熱狂的なファンは現在も数多く、査定でも高額での取引となる可能性が十分にあります。

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2.吉田 初三郎についての解説

吉田初三郎は、1914年に、最初に描いた鳥瞰図『京阪電車沿線名所図絵』が、修学旅行で京都を訪れていた皇太子(のちの昭和天皇)に称賛されたことで認められ、パノラマ風の観光案内図として多くの鳥瞰図を描くようになります。生涯に制作した鳥瞰図は1,000種に上るともいわれ、なかでも、当時の鉄道省が刊行した『鉄道旅行案内』に描いた日本全国の鳥瞰図は、大きな反響を呼びました。

3.吉田 初三郎の歴史

吉田初三郎は、1884年に京都市に生まれました。はじめ、友禅織物の図案の職工として奉公していましたが、25歳の時に洋画家を目指し、鹿子木孟郎に師事します。しかし、師の鹿子木の勧めもあり、商業美術の分野に進むことを決意しました。大胆で遊び心にあふれた初三郎の絵図は、観光ブームに沸く当時の人々に熱烈に支持されます。さらに、1930年には、鉄道省国際観光局の海外向け観光キャンペーン「Beautiful Japan」のポスターを制作しました。こちらの作品は、海外における日本のイメージを決定づけたともいわれる画家の傑作のひとつです。広島の原爆被害の鳥瞰図を制作するなど、戦後も全国各地を取材して絵図の制作を続け、1955年、享年71歳で逝去しました。

4.吉田 初三郎の代表作

  • 京阪電車沿線名所図絵
  • 鉄道旅行案内
  • HIROSHIMA

5.吉田 初三郎の作品の買取査定ポイント

鳥瞰図作家として知られる吉田初三郎は、人物画や風景画も制作しており、熱心なファンが常に求めています。そのため、模写や真贋不明の作品も出回っており、買取査定の際は真贋判定が重要になります。高額での買取には真作であることが条件となり、正式な鑑定書などの付属がおすすめです。また、残存数が少ないとみられる肉筆の鳥瞰図や、貴重な「Beautiful Japan」ポスターの肉筆の原画などがあれば、一気に希少価値が上がり、さらなる高値での取引も期待できます。一般市場では、掛け軸として装丁された日本画が主に出回っている状況ですので、額装の日本画は希少価値が高く、高値での取引が期待できます。版画の場合は、オリジナルプリントであることを表す出版年の表示があれば、当時に印刷されたことの証明になり、高額の査定額となる可能性が高くなります。

代表的な査定ポイント
  • 正式な鑑定書などが付いているか
  • 希少価値の高い肉筆の鳥瞰図やポスターの原画であるか
  • 額装の日本画であるか
  • 出版年の表示があるか
  • 保存状態の良い作品か

6.吉田 初三郎の作品の取引相場価格

一般市場では、現在、吉田 初三郎の印刷された鳥瞰図などが多く出回っていますが、その中には出版年不明のものも見受けられ、オリジナルプリントの希少価値を高めています。また、鳥瞰図は人気が高く、高額で取引されているようです。例えば、日本列島および台湾・朝鮮・樺太などの路線図に初三郎の鳥瞰図を組み合わせて大判一枚の図絵にした『鉄道院所管線路図』は、大正6年の出版で、152,900円で落札されています。いっぽう、国内での残存数が少ないとされている「Beautiful Japan」シリーズは高値がつく傾向があり、富士山、桜、芸者美人が描かれた昭和5年出版のものは、150,000円で落札されています。画家の肉筆作品であれば、さらに希少価値が上がり、初三郎の手書きと伝わる名古屋市の鳥瞰図は、昭和11年制作の作品で、772,000円で落札されました。

7.吉田 初三郎の作品の買取についてのまとめ

大胆なデフォルメと自由な発想で、見る者を旅の夢に誘うような作品を数多く残した吉田初三郎。大正、昭和の時代の人々を魅了した初三郎の芸術は、時を経て、平成、令和の時代になっても、変わらず人々の大きな称賛を浴びています。肉筆画や版画作品の市場価値は高く、高額の取引が期待できます。お手もとに吉田初三郎の絵画をお持ちでしたら、ぜひ査定に出されることをおすすめします。

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