建部 綾足(たけべ あやたり)の作品を高価買取!絵画作家の査定ポイントを徹底解説!

1.建部 綾足の作品を売りたいお客様へ

建部綾足は江戸時代中期の絵師であり俳人です。全国を放浪し、長崎で南蘋派の熊代熊斐と長崎派の石崎元徳に画法を学びました。建部綾足の作風は前期と後期に分かれており、前期は濃密精緻な南蘋風花鳥図が多く、後期は淡雅で奔放な筆致という特徴を持っています。特に墨画淡彩の後期作品は人気が高く、市場での需要も大いに見込める多彩な絵師です。

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2.建部 綾足についての解説

建部綾足の作品の大きな特徴は南蘋風の花鳥画と、墨画淡彩の作品の両方があることです。その契機となったのは中津藩に仕え、藩命として山水図や墨竹図を学んだ経験です。後半は特に墨画淡彩を好んで描きますが、これは目を病んだことにも起因しますが、高知に旅した時に、魚の生き生きとした姿を写生する描法を会得したことも大きく影響しています。その画法は奔放で大胆な筆致で、モチーフの本質を描き出すもので、今なお人気の高い作品が多い絵師です。

3.建部 綾足の歴史

1719年、建部綾足は陸奥国弘前藩家老の次男として江戸に生まれ、弘前で育ちました。一時期出家しますが還俗し、俳人を志して各地を放浪します。長崎に旅した時、南蘋派の熊代熊斐と長崎派の石崎元徳に画法を学び、絵師として暮らしました。その後35歳で中津藩に仕えますが、藩命により画法を学ぶため再び長崎に行き、費漢源に山水図を、李用雲に墨竹図を学びます。中津藩絵師として過ごしますが、目を患い南蘋派よりも墨画を好むようになりました。1758年に中津藩を辞し片歌を提唱したり、国学を講義するなど主に文学の道を歩みますが、1773年55歳の時に病を得て、翌年1774年55歳の時に江戸で没しました。画号は寒葉斎です。

4.建部 綾足の作品の買取査定ポイント

建部綾足の作品は郷里である弘前を始め、東北の美術館に多く所蔵されています。特に奔放で大胆な筆致の墨画は人気が高く、市場での需要も大いに期待できます。建部綾足の買取査定ポイントは、真筆であることと作品の保存状態の良さです。古い時代の絵師であり、その作品の多くは掛軸か屏風なため、額装された真筆保証がついた日本画作品が出るようなことがあれば、かなり良い査定額となる日本画家です。

代表的な査定ポイント
  • 額装や表装はされているか
  • 保存状態が良いか
  • 市場需要のある作品か
  • 大きさはどれくらいか
  • 真作だと証明できるか
  • 保証書や鑑定書がついているか

5.建部 綾足の作品の取引相場価格

建部綾足の作品が額装された日本画として一般市場で取引されたケースは稀で、データとして提示することができませんが、取引実績の一例は『河豚』という掛軸作品で、中村不折の箱書きと展覧会出品作品で吉田絃二郎の所蔵品である証明がついたもので、約12万円でした。後期にかかれた墨画淡彩の作品で、多少の経年劣化は見られるものの良好な状態のものでした。もしも日本画作品として保存の過程で額装されるなど保存状態が良いものが出回れば、更に良い査定額となると見込めます。

6.建部 綾足の作品の買取についてのまとめ

建部綾足は画家としても俳人としても活躍した多彩な人物です。絵師としての作品は、中津藩仕官前は南蘋派風の花鳥図が多く、仕官後は淡雅な墨画が多いのも特徴のひとつです。特に後期の墨画淡彩の魚をモチーフとした作品は人気がありますので、高額査定が期待できます。より良い査定となるためには、真作保証はあるか、保存状態はどうかなどのポイントもありますが、建部綾足の作品は市場価値も需要も十分に見込めますので、お試しにでも査定に出してみられることをおすすめします。

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