Pierre Bonnard(ピエール・ボナール)の作品を高価買取!絵画作家の査定ポイントを徹底解説!

1.ピエール・ボナールの作品を売りたいお客様へ

ピエール・ボナールは19世紀末から20世紀前半にかけて活躍したフランスの画家です。初期には前衛芸術家グループ一員として活躍し、やがて室内の光景を描いた親密派として人気を集めた後、印象派風の明るい色彩による風景画や裸婦像で独自の境地を確立しました。近年、フランスやイギリス、日本などで立て続けに回顧展が開催され、広く人気を集めている画家です。

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2.ピエール・ボナールについての解説

ピエール・ボナールは、初期にはポール・ゴーギャンの影響の下で平らな色面と太い輪郭線による装飾的な作品を制作するとともに、ポスターや挿絵などの分野に優れた作品を残しています。1900年前後には、薄暗い室内で憩う男女や家族の団欒を描いた絵画によって親密派と評されましたが、次第にモネやルノワールら印象派の影響を受け、身近な風景や室内、裸婦などを見事な色彩感覚と即興的な筆致で描くようになりました。

3.ピエール・ボナールの歴史

ピエール・ボナールは、1867年にフランス中東部フォントネー=オー=ローズに生まれ、パリ近郊で育ちました。画塾アカデミー・ジュリアンで出会ったモーリス・ドニらと、ポール・ゴーギャンを師と仰ぐナビ派を結成し、前衛芸術運動の一翼を担いました。1912年にノルマンディー地方のジヴェルニー近郊に家を購入し、以降は南仏とノルマンディー、パリなどを妻マルトとともに転々としながら作品を制作しました。1926年には南仏のル・カネにも住まいを得て、印象派の影響の下、流行からは距離を置いた独自の芸術を1947年に亡くなるまで追求しました。

4.ピエール・ボナールの代表作

  • フランス・シャンパーニュ(1891年)
  • ミルクボウル(1919年頃)
  • 夕日の風景、ル・カネ(1926年)
  • 浴槽の裸婦(1941年~1946年頃)

5.ピエール・ボナールの作品の買取査定ポイント

ピエール・ボナールの油彩画は真作であれば極めて高価に取引されています。カタログ・レゾネへの掲載や鑑定書などで来歴が確認できると良いでしょう。一般に、サイズが大きいものほど、素描やリトグラフよりも油彩画が高価に取引される傾向にあります。生前数多く制作された素描作品は数十万円で、没後に制作されたリトグラフであっても数万円で落札されています。

代表的な査定ポイント
  • ピエール・ボナールの真作であるか
  • 技法の種類
  • 正式な鑑定書が付いているか
  • 保存状態は良いか
  • サイズが大きいかどうか

6.ピエール・ボナールの作品の取引相場価格

ピエール・ボナールは、生前より一定の人気を得ていましたが、近年、オルセー美術館やテート・モダーンなどで大規模な回顧展が開催され、さらなる評価の高まりを見せています。2019年のクリスティーズのオークションでは、125.3cm×134.4cmの油彩風景画が、予想を大きく超える1,957万米ドル(約21億円)で落札されました。10cm×16cmの風景素描は、2009年のオークションで1,275ユーロ(15万円)で落札されています。

7.ピエール・ボナールの作品の買取についてのまとめ

ピエール・ボナールは、フランスの近代美術を代表する画家の一人として近年ますます評価を高めています。19世紀末のナビ派期の作品から、鮮烈な色彩感覚で独自の境地を切り開いた晩年の作品まで、いずれも高値で取引されています。素描や版画であっても高い評価が期待できるため、一度査定に出されてみてはいかがでしょうか。

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