荻須高徳作『広告塔』の絵画買取なら高額査定の可能性!SATEeee絵画買取へ

1.荻須高徳作『広告塔』を売りたいお客様へ

荻須高徳は、第二次世界大戦初めてフランスに渡った日本人画家です。渡仏後は84歳で亡くなるまでフランスで暮らしました。『広告塔』は、パリの街角を好んで描いた荻須の人気作品の一つです。ポスターが貼られ、街角に佇む広告塔の何気ない風景からは、そこに暮らす人々の息遣いを感じます。

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2.荻須高徳作『広告塔』についての解説

荻須高徳はパリの街角を数多く描いていますが、その中でも『広告塔』は、代表的な作品として知られています。サイズは縦22.5cm×横16cmでリトグラフ作品です。また、パリの他にも荻須の心を掴んだ街があります。それはイタリアのベネツィアです。パリの曇り空とは打って変わって、建物に太陽の光が降り注ぐ明るい街の雰囲気に魅かれたのかもしれません。ベネツィアの特徴的な、街の中心を流れるカナル・グランデ(大運河)周辺の景色をよく描いています。このベネツィアを描いた作品も高額で取引されています。

荻須高徳が描く風景画には、歴史を感じさせる古い石造りの建物や、裏路地、名も無い店などが描写されています。ほとんど人物が描かれていませんが、建物などをよく見ると、そこには人々の暮らしの息遣いが感じられます。この『広告塔』も同じく人物のいない風景画で、パリの曇り空の下、石畳の道路沿いに古びた建物が連なる街角があります。黄土色の建物は古いアパルトマンかもしれません。少し開いた窓から中は見えませんが、生活感を感じます。画面の中央に広告塔が描かれています。金属の擬宝珠のような飾りの下に、ひさしがある筒状の塔です。奥の黄土色の建物とは石畳の道路を挟んで建っています。こちらは、背景の建物とは対照的に、赤や黄色で描かれたポスターが所狭しと貼られていて、賑やかな様子です。店のオープン告知やキャバレー、リサイタルの告知なのでしょうか。その広告塔を見る人は無く、ただそこに佇むだけです。生活者と広告との距離感が伝わり、荻須がそこに暮らす生活者の視線で描いていることがわかります。荻須高徳の絵は、間近で見ると荒々しいタッチですが、離れて見るとまるでその場面に立っているかのような錯覚を覚えます。室内に飾って眺める絵として、サイズや色使いが程よいことも人気の理由かもしれません。

4.荻須高徳作『広告塔』の買取相場価格について

荻須高徳はパリの街角の風景を主に描きましたが、中でも街角の広告塔を描いた作品は、荻須の代表作です。オークションで落札された実例をあげると、『広告塔のある風景』というキャンバスサイズ73.5cm×60cmの油彩画が、9,750万円もの価格で落札された事例があります。オークション主催者側の落札予想は9,000万円から1億1,000万円でしたので、真作でしたらかなりの高額が期待できます。他にはベネツィアを描いたシリーズも人気があり、例えば『Grand canal Venise』というカナル・グランデを描いた60cm×73cmの油彩画も、950万という高額で落札されました。市場では油彩、リトグラフもどちらも出回っています。

5.荻須高徳作『広告塔』についてのまとめ

パリの街角やベネツィアの風景を描いた荻須高徳。生涯の大半をパリで過ごした荻須ならではの視線で描かれた作品は、街で暮らす人の息遣いが感じられます。中でも『広告塔』は代表作。真作でしたら高額査定が期待できます。もし、荻須高徳の作品をお持ちでしたら、一度査定してみることをお勧めします。