水墨画(すいぼくが)の絵画買取なら高額査定の可能性!SATEeee絵画買取へ
1.水墨画作品を売りたいお客様へ
中国の水墨画を起源とする日本水墨画は、可翁や黙庵など多くの著名な画家を生み出し、日本の絵画において一つのジャンルとして確立しました。時代と共に画法や好んで描かれるモチーフは変化していますが、現代でも人気があり作品によって数百万円以上の高値になることもあります。大変高額な取引が期待できる絵画といえるでしょう。
このページの目次
2.水墨画についての解説
日本で独自の発展を遂げた日本水墨画は、もともとは禅の思想を表すものでした。平安時代には密教の伝来と共に仏像や曼荼羅等が多く描かれましたが、後の時代には山水画や人物画、花鳥画なども描かれるようになりました。室町時代には如拙、周文、雪舟をはじめとする画僧が活躍します。日本の水墨画では、中国水墨画の画法を受容し、墨の濃淡や線の強弱、かすれやにじみによる表現を行っています。日本独自の文化や宗教観と融合し、着彩画も多く描かれました。大和絵や後の日本画にも大きく影響を与えたといわれています。
3.水墨画についての歴史
日本の水墨画のはじまりは、11世紀の末頃、日本で言う平安時代の頃と考えられています。当時、密教が伝来すると共に仏像や仏具、曼荼羅をより正確に伝えるために水墨画が使われていました。当時の水墨画は日本人が描くというよりも、中国からやってくるものが多かったようです。本格的な水墨画作品が現れたのは13世紀末頃。13世紀末から14世紀にかけての作品は日本における「初期水墨画」と呼ばれ、絵仏師や禅僧が中心となって制作されました。15世紀には日本水墨画が全盛期を迎え、禅文化や五山文学が栄えていたことから山水画が多く描かれました。また、漢詩と一緒になった掛け軸作品も多く生まれ、その後も日本文化に溶け込むと、中国水墨画とは異なる持ち味の水墨画が多く描かれるようになります。俵屋宗達が描いた大和絵風の画風を持つ装飾的な新しい墨絵や、雪村周継らが生み出した日本的色合いの強い優れた水墨作品など、後世に残る多くの名作も生まれ、日本水墨画は多様性のある絵画ジャンルとして発展していきました。
4.水墨画作品の特徴について
美術史においては、『水墨画』というと中国風の描法による作品を指すことが多くなっています。墨の濃淡やにじみ、かすれなどを表現要素としたもので、鎌倉時代以降のものを指すのが一般的です。日本における水墨画では、中国水墨画の人気絵師の作品を模倣し、「○○風」として描くことが良いとされていた時期があります。江戸時代になると流派や古典的な画法にとらわれない、さまざまな水墨画が多く誕生し始めました。時代を経ると、着彩画や大和絵を思わせる華やかな水墨画も登場。日本ならではの柔らかな風情を持つ風景画や人物画が多く描かれ、ときに浮世絵や西洋画とも交わりながら、多様かつ自由な墨絵の世界が発展してきたのが日本水墨画の特徴です。
5.水墨画作品の買取査定ポイント
水墨画は多くの作品が市場取引されているため、偽者や印刷物も多く出回っています。人気作家の作品では偽物でも高額となることがあり、真作であれば数十万円から数百万円で取引されるケースも珍しくありません。また、古い作品では署名や印、落款はもちろんのこと作品や額装の美しさ、保存状態の良さも重要です。
代表的な査定ポイント- 人気作家の作品かどうか
- 作品の状態が良いかどうか
- 作品サイズ
- 額装の有無
- 鑑定書など真作保証の有無
6.代表的な水墨画作家の買取相場価格について
日本の水墨画は作家、画題、保存状態などにより価格が変動しやすいといえます。下は数千円から、上は高名な作家の作品では億単位の価格が付くこともあります。「初期水墨画」と呼ばれる12世紀前後の作品では、歴史的価値もつくため高額査定となる可能性が高いといえます。また、明治時代から江戸時代に描かれた作品では、日本的な色合いの強い作品が多く、国内だけでなく海外からも需要があります。真作で入手経緯も明らかであれば、より高額が付く可能性は高まります。
松林 桂月 作 『水墨青山雨意』
最後の文人画家として知られる松林桂月の水墨画はオークションなどでも多く取引されています。昭和37年頃に描かれた風景画作品はオークションにて、落札予想価格は100万円~150万円と見られていたところを135万円で落札されました。こちらの作品は90.0cm×93.8cm、紙本の水墨画で額装されています。作品の右上に落款と印があり、共箱も付いています。落札予想価格の範囲内に収まりましたが、それでも100万円を超える高値での落札となりました。
川合 玉堂 作 『水墨山水』
近代日本画壇の巨匠である川合玉堂の水墨画は、国内外で高い人気を誇ります。市場では高値で取引されることが多く、44.5cm×88.2cmの水墨山水画に110万円の値が付きました。落札予想価格は50万円~80万円で額装された絹本、作品左下には落款と印が入っています。玉堂の次男である川合修二による鑑定箱付き、玉堂美術館登録もある作品です。真作の可能性が極めて高く、高額での取引が実現したと考えられます。
竹内 栖鳳 作 『梅雨挿袂』
近代日本画の先駆者として知られる竹内栖鳳は、半世紀におよぶ画歴の中で多くの作品を残しました。近代を代表する大家であり、作品は大変人気が高く需要もあります。東京美術倶楽部鑑定委員会による鑑定証書付の日本画作品は、オークションで80万円で落札されました。48.2cm×59.6cmの紙本で、額装され共箱も付いています。作品の右上に落款と印があり、真作と考えられます。
7.水墨画作品の買取についてのまとめ
日本水墨画は歴史ある絵画ジャンルの一つとして、近代日本画にも大きな影響を与え今日の日本画壇を語る上で欠かせない存在だといえるでしょう。歴史的価値の高い作品も多く、雪舟や雪村といった人気作家の作品は数十万円、数百万円以上の高値が付く傾向にあります。愛好家の多い絵画のジャンルなので、買取市場での取引も活発に行われており、作品の状態や種類によっては思わぬ高額査定になることもあります。水墨画作品をお持ちの方はぜひ一度査定に出されてみてはいかがでしょうか。
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