南画(なんが)の絵画買取なら高額査定の可能性!SATEeee絵画買取へ
1.南画作品を売りたいお客様へ
日本の南画は、芸術品というよりも精神的修養や教養を深めるためのものでした。中国の南宋画を源流とする南画は時代が下ると共に、日本文化と融合し独特な芸術性を高めていくことになります。初期の日本南画では中国の南宋画に倣った作品が多く描かれましたが、江戸時代には富田溪仙や富岡鉄斎といった優れた画家が誕生し、その後の日本絵画界に大きな影響を与えた絵画でもあります。希少価値が高く、作品によっては数百万円の値がつくこともあり文化的価値もあるため、市場での注目度も高い絵画といえます。
このページの目次
2.南画についての解説
南画は中国の南宋画を由来とする絵画です。文人画とも呼ばれ、祇園南海や柳沢淇園らが描いた絵画が始まりとされています。中国から伝わった文化や画法を学んだ日本の知識人たちが、南宋画の世界観を手本として描き始めました。池大雅や与謝蕪村らによって大成され、江戸時代後期には一大画派へと発展します。後に西洋画の技法も取り入れられ、日本独自の絵画ジャンルとして日本南画は浸透していきました。
3.南画についての歴史
日本南画の始まりは、17世紀頃とされています。初期文人画家として知られる紀州藩儒官の祇園南海は、『八種画譜』にて独学で画法を学び、柳沢淇園らと共に日本南画の創成期を築きました。当時、南画は教養や精神的修養のために扱われることが多く、芸術品としての要素は低かったとされています。日本に伝わった南画はその後日本文化や日本画の手法を取り入れつつ、一つの絵画として成熟していきました。江戸時代には大きな発展をとげ、多くの画家が誕生します。近代日本がでも南画の要素は受け継がれ、現代までその脈流は続いています。
4.南画作品の特徴について
南画作品の特徴は墨を使った多彩な表現にあります。墨の濃淡や筆遣いによるかすれで世界観を表現するだけでなく、指や爪に直接墨をつけて描く手法も用いられています。筆で描くのとはまた違った、ふんわりとした独特な筆致が得られました。また、南画では曲線や点の使い方も特徴的です。柔らかな線や点の重なりによって、幽玄な風景を巧みに描き出すのです。南画で多く描かれるのは、人里はなれた山奥や渓谷、田園などでのんびりと過ごす文人の姿でした。
5.南画作品の買取査定ポイント
南画は著名な画家による作品が多く、市場での人気も高い絵画です。偽者や印刷物、模写作品も多く出回っており、本物で作者の明らかなものは高値がつきやすいといえます。古い作品では、保存状態の良さも重要とされます。文人を描いたものや、花鳥画なども高価値がつきやすいといえます。
代表的な査定ポイント- 画面の状態の良さ
- 汚れや欠損の有無
- 共箱など付属物の有無
- 署名や落款があるかどうか
- 専門家による鑑定がなされているかどうか
6.代表的な南画作家の買取相場価格について
南画作品は市場に出回る数自体が少なく、希少価値があります。人気作家の額装品で真作と判断できる場合は、数百万円の値で取引されることもあります。額装品かそれ以外か、保存状態は良いか、本物と判断できるかどうかで、査定価格は変動すると考えられます。
富田 溪仙 作 『朝日山桜図』
明治から昭和初期にかけて活躍した冨田溪仙は、自由奔放な画風で人気の日本画家です。洋画の技法も取り入れた画技で、多くの名作を生み出しました。市場での取引数が少なく、額装品は特に希少です。オークションにて取引された朝日と山桜を描いた作品は、落札予想価格70万円~100万円とされていたところ、80万円で落札されました。この作品は46.0cm×50.8cmの絹本で額装された彩色作品です。落款と印があり、共箱もありました。全体的に状態は良好で、真作と思われます。
富田 溪仙 作 『桜椿』
日本画家として有名な富田溪仙の作品では、オークションにて『桜椿』が21万円で落札されました。この作品は26.8cm×23.8cmの絹本で、額装されています。作品の右上に落款と印があり、東京美術倶楽部鑑定委員会の鑑定証書付です。落札予想価格は16万円~25万円とみられていましたが、真作の可能性が高く状態も良いことから、21万円という価格での取引になったと考えられます。
富岡 鉄斎 作 『漁樵問答圖』
日本最後の文人と呼ばれる富岡鉄斎は、中国古典を題材とした南画を多く描きました。生涯で一万点以上もの作品を生み出したといわれていますが、額装された作品が市場に出回ることは少なく、希少価値があります。中国古典の一つである「漁樵問答」を題材とした作品が、オークションにて250万円という高値で落札されました。91.0cm×94.7cmの大型の紙本作品で、 額装された色彩豊かな作品です。左上に落款と印があり、清荒神澄寺の坂本光浄の箱と清荒神澄寺鑑定書がついており、富岡益太郎による証明書もあります。真作であり由緒正しい作品ということで、150万円~230万円という落札予想価格を上回る値が付いたようです。
7.南画作品の買取についてのまとめ
南画は作品自体がまず希少です。さらに額装されたものとなると数が少なく、作家と来歴の明らかであれば数十万円以上の価格がつく可能性が高いといえます。熱心なコレクターの方もいるジャンルですので、額装された南画作品をお持ちの方は、ぜひ一度査定に出して頂くことをおすすめします。
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