マルク・シャガール作『ダフニスとクロエ:フィレータスの果樹園』の絵画買取なら高額査定の可能性!SATEeee絵画買取へ

1.マルク・シャガール作『ダフニスとクロエ:フィレータスの果樹園』を売りたいお客様へ

マルク・シャガールは20世紀を代表するフランスの画家で、その重力から解き放たれたような幻想的な作風で知られています。シャガールは挿絵も数多く手掛けており、『フィレータスの果樹園』は『ダフニスとクロエ』という恋愛物語に基づいて描いた版画のひとつで、とても人気の高い作品です。物語『ダフニスとクロエ』は2世紀から3世紀に古代ギリシャでロンゴスという人物が書いた恋愛物語で、純粋な少年と少女の恋がエーゲ海のレスボス島を舞台に展開します。シャガールはこの物語の各シーンの挿絵を青、緑、黄色などの独特の基調色と浮遊感あふれる表現で描きました。このシリーズはたいへん人気が高く、高額査定が期待できます。

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2.マルク・シャガール作『ダフニスとクロエ:フィレータスの果樹園』についての解説

シャガールはニコライ・ゴーゴリの『死せる魂』や、ラ・フォンテーヌの『寓話詩』などに挿絵を提供したことで知られていますが、『フィレータスの果樹園』は1961年、フランスのテリアド社から出版された物語本『ダフニスとクロエ』のために描かれた42点のリトグラフのなかの一つです。シャガールはリトグラフ作品を非常にたくさん作っており、オペラや演劇のポスターなども数多く作りました。なかでも1940年代から1960年代に作られたものは非常に価値が高いとされています。シャガールは『ダフニスとクロエ:フィレータスの果樹園』を描くためのビジョンを求めて1952年と1954年の2回、ギリシャを訪れました。海の輝きやギリシャの陽光の変化に心を打たれたシャガールは、この物語本の挿絵でその印象を存分に表現したと言われています。『ダフニスとクロエ』は全2巻の本で、250部限定で刊行されました。シャガールの挿絵作品のなかでも非常によく知られ、ファンに愛されている作品です。

3.マルク・シャガール作『ダフニスとクロエ:フィレータスの果樹園』の作品の特徴について

『フィレータスの果樹園』は『ダフニスとクロエ』の1シーンを描いています。グリーンをベースとした背景に青・赤・ピンクの果実を実らせた木々が描かれ、中心にはこの果樹園の持ち主であるフィレータス老人が杖をつきながら、背中から羽根を生やした白い天使のような生き物と向き合い、果実を生き物から授かっているか、もしくは老人のほうから生き物に果実を授けている様が描かれています。白い天使のように羽根を生やした黄色い同様の生き物が一体、そして鳥たちが木々の周りで戯れる様がシャガールらしい浮遊感のある筆致で描かれており、画面の左下には物語の主人公であるダフニスとクロエと見られる少年と少女の顔が描かれています。

4.マルク・シャガール作『ダフニスとクロエ:フィレータスの果樹園』の相場価格について

シャガールの『ダフニスとクロエ』は作品のサイズは縦44.6cm、横47.2cmで、右下の余白にシャガールのサイン、左下には「16/60」のようにエディションが記され、額装されています。シリーズは非常に人気の高い作品であり、この『フィレータスの果樹園』は過去のオークションで200万円の価格で落札されました。オークション主催者側が予想した落札価格は、120万から160万円だったので、予想を上回る価格での落札となりました。この『フィレータスの果樹園』だけでなく、『ダフニスとクロエ』のなかに収められたその他の挿絵でも同様に高い査定が望めるでしょう。余談ですが、この挿絵本自体は169/270エディションのものが1,800万円で落札された実績もあります。正確な鑑定書があり、保存状態が良好ならばさらに高い価格がつくことも予想されます。

5.マルク・シャガール作『ダフニスとクロエ:フィレータスの果樹園』についてのまとめ

シャガールらしい色彩感覚と浮遊感あふれる描写が、ギリシャを舞台とした幻想的な物語と見事にマッチした『ダフニスとクロエ:フィレータスの果樹園』はその他の41点の挿絵とともに、シャガール愛好者たちに深く愛されています。非常に高価で取引されている実績もあるため、ご所有の方はぜひ査定でその価値をお確めになってはいかがでしょうか。