石井 鼎湖(いしい ていこ)の作品を高価買取!絵画作家の査定ポイントを徹底解説!
1.石井 鼎湖の作品を売りたいお客様へ
石井鼎湖は、幕末から明治に活躍した画家・版画家です。とりわけ石版画の開拓者として、日本美術史にその名を刻んでいます。石井鼎湖の石版画の精巧さ・色彩の美しさから、石版画の流行を巻き起こしました。日本画・洋画でも数多く受賞し、作品は各地の美術館に収蔵され、近年回顧展が開催されました。しかし現在流通する作品は非常に少なく、大変希少価値のある画家です。
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2.石井 鼎湖についての解説
石井鼎湖は、日本画家である鈴木鵞湖の息子であり、洋画家の石井柏亭・彫刻家の石井鶴三の父親でもあります。大蔵省に入省し、紙幣下図案を担当、石版画の高度な最新技術を修得し、日本初の本格的な多色刷石版を開拓しました。作品『玉堂富貴』の精密な美しさは、石版画としてまさに歴史に残る存在となりました。日本画・洋画・水彩画も精力的に描き出品、数多く受賞を重ねています。また、新たな美術団体創設に参与するなど、画壇に一定の評価と地位を築き上げました。
3.石井 鼎湖の歴史
石井鼎湖は、1848年(嘉永元年)江戸に誕生しました。父に日本画を学び、大蔵省で石版画技術を習得した後、松田緑山を指導し民間の石版印刷技術の普及に貢献しました。1877年には石版画史の記念碑的作品『玉堂富貴』を発表し、一躍脚光を浴びます。1895年に大蔵省を退職した後は、中丸精十郎に師事して洋画を、川上冬崖、国沢新九郎に師事して日本画を学びました。「精研会」・「明治美術会」・「日本南画会」・「日本美術協会」の創立に参加して、歴史画や山水、花鳥画などを出品し、各展覧会で受賞を重ねていきました。1890年の第3回内国勧業博覧会では「豊太閤醍醐花見」で妙技三等賞、1896年に「日本美術協会」で特別賞を受賞しました。「日本美術協会」で委員、「明治美術会」で評議員の地位を築いています。1897年享年50歳で、明治という黎明期の多岐にわたる芸術活動の生涯を閉じました。
4.石井 鼎湖の代表作
- 玉堂富貴(1877年)
- 鴨(1885年)
- 日光温泉道之図(1885年)
- 豊太閤醍醐花見(1890年)
- 明治期美人(1894年)
5.石井 鼎湖の作品の買取査定ポイント
石井鼎湖の作品は現在では市場の流通が非常に少なく、大変希少価値があります。作風としては、精密な写実性が傾向として挙げられます。市場では模写や真贋の不明な作品も出回る事もあるため、鑑定書やサインなど真作証明があるものや、入手経緯がわかるものなどは高額が期待できます。さらにサイズの大きさや共箱があるか、また制作年・作品の完成度・状態の良好さ(シミ、シワ、ヤケなどがないか)なども、査定のポイントです。
代表的な査定ポイント- 真作であるか、鑑定書やサインがあるか、入手経緯がはっきりとしているか
- 制作年がはっきりわかるか
- 共箱はあるか
- 作品の完成度
- サイズ
6.石井 鼎湖の作品の取引相場価格
石井鼎湖の作品『舞妓』は、掛け軸ですが 80,000円の高値が付きました。最晩年・1897年の作で落款があります。高額となるにはいろいろな条件がありますが、鼎湖の作風の特徴である写真とみまごうほどの精密な写実性、人気のある題材、完成度の高さからも、この値段が付いたと考えられます。サイズは表装181.0cm×60.0cm、画面83.0cm×41.0cmです。またこちらも掛け軸ですが、『三羽鶴之図』に11,600円の値が付きました。表装212cm×68cm 画面124cm×55cmです。貴重な額装された真作の日本画で、保存状態が良く人気の画題であれば、いっそうの高値もあり得ます。
7.石井 鼎湖の作品の買取についてのまとめ
石井鼎湖は、鈴木鵞湖・洋画家の石井柏亭・彫刻家の石井鶴三の三代にわたる芸術一家として知名度があります。三代をテーマにした美術展が、近年開催されました。石版画の開拓者としても画家としても評価が安定しており、現代的な写実的作風から、市場に出れば高額が期待できます。お持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひとも一度ご一報くださいませ。
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