土方 稲嶺(ひじかた とうれい)の作品を高価買取!絵画作家の査定ポイントを徹底解説!

1.土方 稲嶺の作品を売りたいお客様へ

土方稲嶺は、江戸時代中期から後期に活躍した南蘋派の画家です。数々の作品がシカゴ美術館や東京国立博物館などの国内外の美術館や博物館に収蔵され、中には鳥取県指定文化財になった作品もあるなど高い評価を得ており、査定時に高い金額を提示される可能性があります。

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2.土方 稲嶺についての解説

土方稲嶺は、山水画や人物画、花鳥画など非常に優れた画を多く残し、とくに鯉画に秀でていました。南蘋画風の画を描きつつ、円山・四条派の大画面構成法にも影響を受け、宋紫石門下では珍しく興国寺書院障壁画(鳥取県指定文化財)をはじめとする数々の障壁画や屏風絵の大画面の作品を制作したことで知られています。装飾性と写実性が調和し、生き物の一瞬の動きをとらえた作品や、南蘋画風の山水画を多く残しました。

3.土方 稲嶺の歴史

土方稲嶺は、1741年に因幡(現在の鳥取県)で武家に生まれたとされ、名は廣邦、のちに廣輔とし、字は子直、号は臥虎軒、虎睡軒です。江戸で南蘋派の宋紫石に画を学び、その後京都に移り、栗田宮家に仕えて画の道を進みます。円山応挙や谷文晁と親交があり、応挙の弟子であった説もあります。1798年の57歳のときに、鳥取藩主池田斉邦の御用絵師として召し抱えられて鳥取に戻りますが、1800年には江戸詰めで仕えました。土方稲嶺は弟子を多く育て、鳥取画壇の祖とされています。1807年に67歳でこの世を去ったとされています。

4.土方 稲嶺の代表作

  • 寿老・牡丹に猫・芙蓉に猫図
  • 猛虎図屏風
  • 興国寺書院障壁画(1796年)
  • 長姫像(1800年)

5.土方 稲嶺の作品の買取査定ポイント

土方稲嶺の作品は模写や真贋不明の作品が多く、真作はなかなか市場に出回らないのが現状です。そのため、真作であることが高額査定の重要なポイントで、証明となる正式な鑑定書が付属されている日本画であれば、さらに査定額が高くなるでしょう。

代表的な査定ポイント
  • 真作の肉筆画か
  • 正式な鑑定書が付いているか
  • 作品の保存状態は良好か
  • 落款はあるか

6.土方 稲嶺の作品の取引相場価格

土方稲嶺の作品はネットオークションなどでは模写や真贋不明の作品が確認できますが、真作はなかなか出品されないようです。例えば、掛軸として装幀された日本画『牧童』が、真贋不明でありながらオークションで61,000円もの価格で落札されました。本紙が縦20cm×横34.9cm、総丈が縦98cm×横46.2cmの大きさで、絹本の作品です。劣化がありますが、稲嶺の名が書かれた箱付で落款もあり、黒牛に乗って横笛を吹く牧童の後ろ姿が描かれている作品です。土方稲嶺の真作と確認できればさらなる高値で取引される可能性があります。

7.土方 稲嶺の作品の買取についてのまとめ

土方稲嶺は鳥取画壇の祖として活躍し、鯉をはじめとする花鳥画や、山水画などの南蘋画作品は多くの人を魅了していますが、現在出回っている作品が非常に少ない傾向にあります。その中で真作の肉筆画は貴重で高値の可能性があるため、一度査定してみてはいかがでしょうか。

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