長谷川 利行(はせがわ としゆき)の絵画買取なら高額査定の可能性!SATEeee絵画買取へ

1.長谷川 利行の絵画作品を売りたいお客様へのご案内

長谷川利行は、大正末から昭和初期に活躍した洋画家で、関東大震災後の変わりゆく東京をさまよい描いた「漂泊の人」です。カフェや工場、地下鉄駅の賑わいなどの近代化が進む街並みや、浅草や上野でたくましく生きる女性たちなどをモチーフに、その決して幸福とは言えない人生とは裏腹の明るく活気に溢れた絵画を制作。荒々しい筆致、厚塗りの豊かな色彩といった画風と、最後には養護院で誰にも看取られずに亡くなるという壮絶な人生から、「日本のゴッホ」とも呼ばれ、近代洋画史でも特異な存在として人気を博しています。

このページの目次

2.長谷川 利行という絵画作家について

長谷川利行は、絵の具をキャンバスに叩きつけるように描いた『靉光の肖像』で鮮烈な印象を与え、里見勝蔵や麻生三郎、井上長三郎らと親交を深めました。昼間は街を徘徊し、安酒をあおって木賃宿を転々とする生活をしていた利行にとって、街そのものがアトリエだったと言えます。新宿や浅草など、変わりゆく東京の姿を素早く荒々しい筆致で描き、清濁をあわせ飲むような生き生きとした様子で描き出しました。1930年代には、東京の下町に生きる女性をモチーフに、『安来節の女』といったたくましく生きる女性の美しさを表現した作品を残しています。

3.長谷川 利行の絵画作家についての経歴など

1891年に京都の山科で生まれた長谷川利行は、少年時代は文芸に関心を寄せ、1921年の上京後もしばらくは大衆小説などを書いていました。いつの頃からか絵を始め、帝展や二科展で落選を重ねたのち、1923年第1回新光洋画展で『田端変電所』が初入選、1927年の第14回二科展では樗牛賞を受賞、1928年には1930年協会展で奨励賞を受賞します。1932年には芸術愛好家グループ「超々会」を結成するも、不潔な身なりや素行の悪さが敬遠され、1937年以降公募展への出品は辞めてしまいます。1937年頃からしばしば天城画廊にて個展を開催。40歳頃からは木賃宿や救世軍の宿に寝泊まりし、絵を売ったお金を酒に変えるという生活を続け、1940年胃癌によって50歳で世を去りました。

4.長谷川 利行の絵画代表作品とは

  • カフェ・パウリスタ(1928年)
  • 靉光の肖像(1929年)
  • 水泳場(1932年)
  • 大和屋かおる(1935年)
  • 新宿風景(1937年)

5.長谷川 利行の絵画作品の買取査定ポイントを解説

作家の真作であることは長谷川利行作品の査定において、もっとも重要な点です。キャンバスの裏書や額裏のシールから作品名や制作年などが判明すると査定に役立ちます。素描よりも油彩画の方が、またサイズは大きいものほど、高額で査定される傾向にあります。展覧会への出品履歴や雑誌などへの掲載履歴があるとなお良いでしょう。画題や状態によっても価格は左右されます。

代表的な絵画作品の査定ポイントはこちら
  • 長谷川利行の真作であること
  • 作品名、制作年がわかること
  • サイズが大きいものかどうか
  • 出品歴、掲載歴が分かるかどうか
  • 代表的な画題であるかどうか
  • 状態は良いか

6.長谷川 利行の絵画作品の取引相場や参考価格

放浪の生活のなかでも多作であった長谷川利行の作品は、しばしばネットオークションなどでも取引があります。『サーカスの女』と題された作品は、東京美術倶楽部の鑑定書付で、16cm×11.5cm(額寸44.5cm×40cm)と小ぶりながら、25万円の開始価格でオークションに出されています。『女』という作品は、41cm×32cm(額寸61.5cm×52.5cm)のサイズで額裏のシールから来歴ははっきりしていますが、鑑定書なし、剥落があるなど状態は良好ではないながら、33万9千円で落札されました。2009年に「なんでも鑑定団」で発掘された『カフェ・パウリスタ』は、第3回1930年協会に出品されたことが明らかになっており、53cm×72.8cmと長谷川の作品の中では大型で、当時の東京のカフェ文化を象徴するモチーフが描かれているという条件が重なり、修復が必要な状態であったにも関わらず、1,800万円という驚きの鑑定額が出ています。描かれた年代や画題、大きさなどによっては高額の査定が期待できるでしょう。

7.長谷川 利行の絵画作品の買取についてのまとめ

長谷川利行は、関東大震災から復興を遂げつつある東京の光と影を、駆け抜けるような素早い筆致で活き活きと描きだした画家です。色とりどりの絵の具で描かれた奔放な線や踊るような絵の具のかたまりは、その生き様とは裏腹に、長谷川の絵画に明るい輝きを与えています。「日本のゴッホ」とも称されるそんな長谷川の作品を愛する人は多く、『カフェ・パウリスタ』のような高額の査定も期待できますので、作品をお持ちのかたは、ぜひ一度、買取査定のご相談へお越しください。

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