David Cox(デイビット・コックス)の絵画買取なら高額査定の可能性!SATEeee絵画買取へ

1.David Coxの絵画作品を売りたいお客様へのご案内

デイビット・コックスは、19世紀前半のイギリスで活躍した風景画家です。貴族の子弟に風景画を教えるかたわら、数々の技法書を出版し、水彩画協会での役職を歴任するなど風景画の普及に貢献しました。イギリスの伝統的な風景画の系譜に連なる最後の一人と称される一方で、その細部を廃した即興的な絵作りと、光や大気の優れた表現から、ウィリアム・ターナーと並ぶ印象派の先駆けとして高く評価されています。

このページの目次

2.David Coxという絵画作家について

デイビット・コックスは、劇場の背景に風景を描くことから画家としてのキャリアを始め、ロンドンでウィリアム・ブレイクの友人でもあったジョン・バーリーに水彩画の手ほどきを受けました。やがてこの技法に習熟すると、優れた講師として貴族たちに水彩画を教え、数々の技法書を記すとともに、イギリスの田舎や海岸線の雰囲気を巧みに表現した作品を数多く制作しました。晩年には、ウィリアム・ジェームス・ミュラーの下で油彩画を学びます。細部に拘泥するのではなく、わずかな色彩と大胆な筆使いによって大気や光の効果を追求したコックスの作風は、当時、広くは理解されませんでしたが、現在では、ジョン・コンスタブルに並ぶ優れた風景画家とされています。

3.David Coxの絵画作家についての経歴など

1783年、バーミンガムに生まれたデイビット・コックスは、細密肖像画や飾り箱の蓋絵を主に描いたとされる画家の下で修行をしたのち、芝居の書割り画家として働きました。1804年にロンドンに出ると、水彩画家として身を立てるべく修練を重ね、1812年にはオールドウォーターカラー協会の会員となりました。1814年には『風景画の描き方及び水彩の効果』という技法書を出版し、ウェールズのヘレフォードに水彩画の講師として招聘され、1826年までを同地で過ごしました。1826年からベルギーやフランスなどを旅行し、ロンドンで十余年を過ごした後、1841年にバーミンガムへ居を移します。以来、故郷にて1939年頃より学んでいた油彩画と従来からの水彩画の制作を続けますが、1853年に心臓発作から身体の麻痺と視力の悪化を被り、1857年にその生涯を閉じました。

4.David Coxの絵画代表作品とは

  • ケニルワース城(1807年)
  • 北ウェールズのライアドル峡谷(1836年)
  • コンティ河岸から見たポンデザール、ルーヴル宮、チュイルリー宮(1838年)
  • ボルトン・アビー(1844年)
  • 雲(1857年)

5.David Coxの絵画作品の買取査定ポイントを解説

デイビット・コックスの買取査定では、真作であることがまず重視されます。サインや制作年代の記載があるかどうか確認しましょう。作品のサイズが大きいほど高額に査定される傾向にあります。習作として描かれた素描、念入りに仕上げられた水彩画、晩年に描かれた油彩画の順に査定額は高くなる傾向にありますので、技法や出来栄えの良し悪しが基準になるでしょう。また、日焼けや折れ、破れ、シミ、カビがないかどうかといった作品の状態によっても価格は左右されます。

代表的な絵画作品の査定ポイントはこちら
  • デイビット・コックスの真作であるかどうか
  • サインや年代の記載があるかどうか
  • 使われている技法はどうか
  • 出来栄えは優れているか
  • 状態が悪くないか
  • サイズは大きいかどうか

6.David Coxの絵画作品の取引相場や参考価格

デイビット・コックス作品の国内での取引を見ることは稀ですが、2010年クリスティーズで60.4cm×121.3cmと比較的大サイズの油彩画が約423万円(以下、全て日本円換算)で落札された一方、2017年のカナダのオークションでは41.9cm×49.5cmの小ぶりの油彩画に、約98万円~123万円の落札予想額が提示されています。水彩画の作例では、パリのアンヴァリッド広場を描いた作品(19cm×31.7cm)が約230万円で落札されている一方で、バースで描かれたスケッチ(19.7cm×28cm)は約88万円と、ほぼ同サイズながら落札額に開きがあります。これは、サインや年記があり、人物や建物が丁寧に描かれた前者に比べ、後者は、いかにも現場で走り書きをした即興的な出来栄えであったからと推察されます。

7.David Coxの絵画作品の買取についてのまとめ

デイビット・コックスの作品には、イギリスの豊かな自然に対する愛情と人々への共感が込められ、その印象が瑞々しい筆致で描き出されています。ときに戸外で描かれた即興的で荒々しい筆致は、同時代には批判されることもありましたが、いまではターナーとともに印象派の先駆けとしてイギリス風景画の歴史に名前を残しています。小さなスケッチでも100万円近い金額で落札されることもある評価の高い画家ですので、コックスの作品をお手元にお持ちでしたら、ぜひ一度、査定のご相談にお越しください。

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