有元利夫(ありもと としお)を高価買取!絵画作家の査定ポイントを徹底解説!

1.有元利夫を売りたいお客様へ

有元利夫は、昭和の時代に活躍した洋画の絵画作家です。38歳という若さでこの世を去った有元利夫ですが、おとぎ話の世界のような独特の世界観を描いた作品は現在でも人気を博しています。女神をモチーフとした作品が多く、版画や水彩画などにも挑戦しました。生涯中に制作したキャンバス画等は400点に満たないといわれており、数が少ないだけに有元利夫の作品はコレクターにとって大変希少であるといえるでしょう。

2.有元利夫についての解説

子どもの頃にゴッホに興味を覚え、絵を描くようになった有元利夫。ヨーロッパ旅行中にイタリアで見たフレスコ画に深く感動し、日本画の画材として使用される岩絵具でフレスコ画の質感を再現しようと努めました。ヨーロッパのフレスコ画と日本の仏画や古典作品の間に共通点を見た有元利夫は、イタリア・ルネサンス期の画家であるピエロ・デラ・フランチェスカにも強い影響を受けます。ストーリー性を感じさせる静謐な作品は、東洋・西洋を超越した世界観を醸し出しているといえるでしょう。

3.有元利夫の歴史

1946年、有元利夫は岡山県に生まれます。実家が貸家業から文房具屋に転身し、ちょうどその頃ゴッホに影響を受けていた有元利夫は絵を描くようになります。小学生のときにはすでに油彩作品を制作しており、高校に入って本格的に画家を目指すようになりました。有元利夫は1969年、東京芸術大学美術学部デザイン科に入学します。大学卒業後は電通に就職し、デザイナーとして雑誌広告の仕事などを請け負います。しかし、1976年には電通を退社し、東京芸術大学で非常勤講師の仕事を始めました。1978年には、具象洋画の登竜門である安井賞に出品し、出品作品である「花降る日」で安井賞特別賞を受賞しました。華々しい画壇デビューを果たした有元利夫でしたが、受賞からわずか4年後にこの世を去りました。

4.有元利夫の代表作品

「こもりく」1975年 「花降る日」1977年 「望郷」1978年 「厳格なカノン」1980年 「出現」1984年

5.有元利夫の買取査定ポイント

有元利夫の作品の買取査定ポイントは、作品の保存状態にあるといえるでしょう。作品を保管する際には埃を被らないように気をつける必要があります。木枠とキャンバスの間に埃が溜まってしまうとカビ発生の原因になるほか、画面の突起になってしまう可能性もあります。また、作品を壁などに飾りっぱなしにすると太陽光や蛍光灯から発せられる紫外線により、色褪せてしまう恐れもあります。劣化してしまった作品はそうでない作品と比べると価値が下がる場合もありますから、適切な保管方法で良いコンディションを保てるようにしましょう。
  • 保存状態は良いか
  • 真作かどうか
  • 付属品は付いているか

6.有元利夫の買取相場価格

有元利夫の作品の買取相場価格は、約2万円から10万円ほどとなっています。銅版画作品の「雲の誕生」と題された作品は、およそ9万円で取引されました。限定155部発行中のエディション番号69で、タトウ箱と黄袋付きの状態で出品されました。この作品は、有元利夫の印が施されており、真作保証済みです。また、「個展リトポスター」は、約5万円で取引されました。この作品は、概ね良好な状態かつ肉筆サイン入りの状態で出品されていました。

7.有元利夫の買取についてのまとめ

1975年に初めて個展を開いてから、わずか10年で生涯を閉じた有元利夫。独特の存在感を放ち、どこか懐かしさを感じさせる有元利夫の作品は現在でも多くの人々の心を捉えて離しません。有元利夫にはエッチングやリトグラフなどの版画作品が多く、本画にはない表現方法を探って技術を磨きました。有元利夫の作品の売却をお考えなら、真作証明ができるか、そして作品の保存状態について確認しておくことをおすすめいたします。