具体美術(ぐたいびじゅつ)の絵画買取なら高額査定の可能性!SATEeee絵画買取へ

1.具体美術作品を売りたいお客様へ

吉原治良や吉田稔郎、嶋本昭三などによって1954年に結成された前衛美術集団を、具体美術協会と呼びます。当初はほとんど評価されませんでしたが、日本の前衛美術の先駆けとして、今日では高く評価されています。具体美術の作品はかなり高額で取引されることが多く、著名な作家の場合は数千万円になることもあります。

このページの目次

2.具体美術についての解説

人間の物質との直接的な関わりから新しい美術を思考する前衛美術を具体美術と呼びます。伝統的な絵画や彫刻などのジャンルではなく、身体を使ったパフォーマンスや、さまざまな日用品を素材とした制作などが行われ、吉原治良の「今までにないものをつくれ」という提言によって先鋭的な表現手法を開拓しました。中でもアンフォルメル絵画はフランスの批評家ミシェル・タピエによって海外に紹介され、高く評価されるようになりました。

3.具体美術についての歴史

1954年に吉原治良のもとに関西の若手前衛作家が集まり、具体美術協会は結成されました。さまざまな展覧会や舞台での前衛的な発表、機関紙「具体」の発行など多彩な制作活動を行いました。1957年にミシェル・タピエによってアンフォルメル絵画の日本における一例として広く海外へ紹介されて評価を得た後は、絵画制作が活動の中心となります。さらに1962年に本拠地となる展示施設のグタイピナコテカを開設し、ここで会員たちの個展が行われました。大阪万博にも出品し、大規模な舞台を発表するなどしますが、1972年に吉原治良が死去した後、具体美術協会は解散しました。具体美術協会の活動は日本の前衛美術の転換期となり、現在のさまざまな芸術へとつながっています。

4.具体美術作品の特徴について

具体美術は、現代美術の分野のインスタレーションやハプニング、パフォーマンスアートなどにおける先駆者として、近年国内外で評価されています。1990年代以降はヴェネツィア・ビエンナーレでの回顧展や、ニューヨークのグッゲンハイム美術館での展覧会、国立新美術館での回顧展などが行われ、日本発の現代アートとして世界的にも注目が集まっています。

5.具体美術作品の買取査定ポイント

具体美術の作品は、具体美術協会の会員による作品であることが高額査定の重要なポイントです。空間や場所を芸術として体験させる表現が多く、買い取り対象として残った作品が少ないため希少性が高く、具体美術の作品であれば査定額が高くなるでしょう。

代表的な査定ポイント
  • 作品の保存状態はよいか
  • 具体美術協会会員の作品か
  • 有名な作家による作品か
  • 正式な鑑定書が付属しているか
  • 付属品があるかどうか(額縁など)

6.代表的な具体美術作家の買取相場価格について

具体美術の作品は多彩なためその価格帯は幅広く、数万円のものから数億円のものまで存在します。作品自体が展覧会やメディアに掲載されるなど有名で、保存状態がよいものは、より査定額が高くなる傾向にあります。また著名な作家の作品であればより高額な査定も期待できるでしょう。

吉原 治良 作 『静物』

具体美術のリーダーであった吉原治良は、グラフィックデザインや抽象画など多くの作品を残しています。その中で『静物』という作品がオークションで1,050,000円の価格で落札されました。サイズは33.3cm×45.5cmの、正式な鑑定書が付属した油彩画です。吉原治良の真作保証の作品は数百万円の落札になることが多く、シルクスクリーンなどの作品でも数十万円になり、高額な落札価格になる傾向があります。

元永 定正 作 『くろまるとあかいよこなが』

前衛美術作家として国内外で高く評価され、多数の受賞歴を持つ元永定正は、エディション番号のある印刷の作品などが数多くオークションで取引されています。その中で『くろまるとあかいよこなが』という作品が1,350,000円の価格で落札されました。サイズは41.0cm×32.0cmで、正式な鑑定書が付属し額装されたアクリル画です。元永定正の作品は数十万円から数百万円で落札される傾向にあり、エディション番号があるシルクスクリーンなどの作品でも数万円以上で落札されます。

松谷 武判 作 『水平線と傾斜』

接着剤や鉛筆などの変わった画材で黒と白の世界を描く松谷武判は、現在も活躍しています。『水平線と傾斜』という作品がオークションで取引された際には、2,600,000円の価格で落札されました。サイズが101.7cm×81.1cmで、キャンバスに和紙とビニール接着剤によるレリーフ、鉛筆で制作された1997年の作品で、額装されています。松谷武判の作品はオークションでは少ないですが、数万円から数百万円で落札されています。基本的に鑑定書は付属されておらず、作品の種類などでも価格は変わりますが、かなりの高額も期待できます。

7.具体美術作品の買取についてのまとめ

具体美術の作品は世界的にも高く評価されるようになり、コレクターや美術研究家の注目も集まってきたことから、数万円から数千万円の高額査定の可能性があります。具体美術の作品をお持ちの場合は、一度査定に出していただいて価値をお調べになってはいかがでしょうか。

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