文人画(ぶんじんが)の絵画買取なら高額査定の可能性!SATEeee絵画買取へ
1.文人画作品を売りたいお客様へ
文人画は、明代の画家である董其昌によって提唱された絵画の分野です。中国絵画において、職業画家による作品「院体画」に対し、文人が余技として描いた作品を指します。董其昌の主張では院体画は北宗画と系譜が重なり、文人画の系譜は南宗画と重なるとし、文人画と南宗画を同義と見なすようになりました。自由で古典的技法にとらわれない文人画は日本でも人気が高く、市場では多くの作品が取引されています。
このページの目次
2.文人画についての解説
文人画は、伝統的技法や画論を重視する院体画に対し、精神性や内面性を表現することに注力した絵画だといえます。もともとは文人たちが自らの楽しみや鑑賞目的で描いたのが文人画のはじまりです。後に、伸びやかで丸みのある線使いと「皴法」という筆致が様式化されました。文人画は理想主義の色合いが強く、理想郷や幻想風景を描くことの多い絵画です。
3.文人画についての歴史
文人画は、13世紀頃から文人による作品制作が始まったと考えられています。13世紀の作品は自らの趣味・教養の範囲を出ませんでしたが、14世紀後半には文人による詩文や絵画作品が売買されるようになりました。それまでの文人画では各人による表現様式や画風が見られましたが、徐々に様式が一定化し南宗画の様式が確立します。17世紀に董其昌が『画禅室随筆』で南宗画の優位性を説き、南宗画の定義が流布しました。明代末期には他の流派を圧倒し、文人画と南宗画が同義として定着していきます。現代でも、文人画は中国山水画における一大流派として多くの愛好家に支持されています。
4.文人画作品の特徴について
文人画の特徴は、心象風景を柔らかな画風で幻想的に描くことです。力強い線による正確な描写を得意とする北宗画(北画)とは対照的な画風だといえます。文人画では、細い線を重ねて山を表現することが多く、淡彩もしくは軽やかな墨使いが見られます。技法では「披麻皴(皴法)」が代表的です。
5.文人画作品の買取査定ポイント
文人画作品の査定では、描かれたモチーフ、仕上がり良さ、真作かどうかが重要視されます。市場においては複製画や模写作品も多く取引され、著名な作品や人気作家の絵画は高値が付きやすい傾向にあります。真作ではさらに高額が望めるケースもあり、文人画は国内でも人気の絵画だといえます。
代表的な査定ポイント- 人気のある画題かどうか
- 著名な作家の作品かどうか
- 真作かどうか
- 作品の制作年代、古さ
- 保存状態の良しあし(汚れや傷の有無)
6.代表的な文人画作家の買取相場価格について
文人画は作品の状態や出来栄え、制作年代などによって買取相場価格が大きく変動します。数千円で取引されるものから数百万円のものまで、幅広く存在しているのです。真作で状態の良い作品では、相場は数万円~数十万円です。印刷物や複製画であっても、大きな美術館に収蔵されている作品や有名絵画であれば高額な査定も期待できるでしょう。
董其昌 作 『書法山水図』
文人画の代表的作家である董其昌の作品は、数ある文人画作品の中でも別格の存在といっても過言ではありません。市場では贋作や複製画も多く出回っており、真作と断定できなくても高値で取引されるケースがあります。こちらの『書法山水図』は、インターネットオークションで324,500円で落札されました。271cm×27.8cmの横幅のある紙本で肉筆保証されています。署名、落款、印があり出来栄えも良いことから、真作の可能性が高く多くの入札を経ての取引となりました。
王原祁 作 『山水図』
清代初期の文人画家である王原祁は、伝統的画法を受け継ぎ、元末四大家、特に黄公望を手本とした画風で有名です。そんな王原祁の作品と思われる山水図が、オークションにおいて244,966円で落札されました。83cm×38cmの肉筆紙本で、目立つ汚損のない良品です。蒐集家による収蔵品の放出ということで、真作の可能性が高いと思われます。
王蒙 作 『牧童図』
王蒙は元末期の画家であり、元末四大家の一人です。写実的で緻密な画風が特徴で、後の文人画家たちに大きな影響を与えた人物です。王蒙の作品は希少価値が高く、市場での取引は多くありません。こちらの『牧童図』はオークションにて100,600円の値が付きました。全体サイズが197cm×45cm、本紙サイズが135cm×34cmの肉筆紙本で、汚損がややある状態です。真作と断定するのが難しかったため、この値段での取引となりました。
7.文人画作品の買取についてのまとめ
文人画は董其昌や王原祁といった著名な画家が多く、日本でも市場人気の高い絵画の一つです。古い作品が多く、保存状態の良いものや作家の明らかなもの、真作と断定できるものは希少です。著名な画家の作品は複製画や印刷物でも高値が付くことがあり、需要のある絵画だといえます。文人画と思われる作品をお持ちの方は、ぜひ一度査定に出して頂くことをおすすめします。
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